子供や大人のスポーツ障害の治療の基礎知識

半月板損傷の症状と治療および予防法

半月板損傷の症状と治療および予防法

半月板は、膝関節内部の大腿骨と脛骨の間に介在するクッション組織で、線維軟骨でできています。半月というより、三日月を少し太くしたような形をしていて、膝の内側(母指側)と外側(小指側)に1個ずつ存在しています。

半月板の役割は、膝関節に加わる衝撃を分散することと、関節表面の接触面積を広くして関節を安定させることです。高齢者では、関節軟骨だけでなく半月板も摩耗し、働きが失われていることがあります。若い選手でも半月板がなくなると関節軟骨にかかる負担が増え、関節軟骨がすり減る変形性膝関節症が発生しやすくなります。

二足歩行の人間では、片足に体重の数倍から10倍以上の負荷がかかることがしばしばあり、半月板には強いカが加わります。半月板が生まれつき大きく、中央の穴の部分がほとんどない半月か満月のような形をしている半月板を円板状半月板といいます、円板状半月板では、普通の動きでも、半月板を損傷させるようなカが加わってしまうため、膝の捻挫などのきっかけがなくても、損傷が発生します。

半月板損傷の原因:膝の捻挫や繰り返しの衝撃

急性のケガで発生する場合と、慢性の経過で発生する場合とがあります。

急性のケガでは、膝の捻挫(内反、外反、過伸展など)が原因になります。捻挫によって靭帯損傷はないのに、半月板損傷だけおきることがあります。膝関節が外側に曲がってしまう内反では、内側の半月板が損傷を受けます。膝関節が内側に曲がる外反では、外側の半月板が損傷されます。

慢性経過で起こるものは、どのような外力が直接の原因になっているのか、はっきりしたことはわかりません。しかし、長距離ランナーにも半月板損傷が見られることから、小さな損傷の蓄積でも、損傷が起こるのかもしれないと考えられています。

半月板損傷の症状:曲げ伸ばしで膝の内部が痛む、曲げ伸ばしできない

膝に体重がかかっているときや、膝を屈伸させるときに、膝の内部に痛みがあり、屈曲制限や伸展制限などの可動域制限があります。これらが、半月板損傷の典型的な症状です。膝がある角度で動かなくなり、屈曲も伸展もできなくなるロッキング現象が起こることもあります。

h2>半月板損傷の診断:痛みを誘発して診断するテスト

関節の裂隙(隙間)と一致した圧痛があり、膝関節を捻挫したことがわかっている場合には、半月板損傷の可能性があります。膝を曲げた状態で、内旋や外旋を加えながら膝を伸ばしていくマクマレーテストという方法があります。半月板に負荷をかけて痛みを誘発する検査です。

確定診断には、半月板が損傷を受けていることを確認する必要があります。そのためにはMRIが最も有用です。

半月板損傷の治療法:関節の動き制限があれば手術

半月板は自然修復の難しい線維軟骨でできているため、関節にはっきりした動きの制限があれは、手術が必要になります。

動きの制限がなく、損傷が小さい場合には、足底板による治療が行われます。内側の半月板損傷なら、膝の外側で体重を受けるように、足底板で足の外側を持ち上げます。逆に、外側半月板の旧傷なら、膝の内側で体重を受けられるように、足底板で足の内側を持ち上げます。

このような方法では関節の動きの制限が改善せず、競技に復帰できない場合には、手術が行われます。手術こは、損傷した部分を切り取る切除術と、損傷部分を縫う縫合術があります。どちらの手術も関節鏡を使い、関節を大きく切開せずに行われます。

損傷では損傷部分を切り取って滑らかな形に整えます。Bの損傷では、できるだけ縫合して半月板を残します。A
やBの損傷でも、損傷部分が裂けて広がり、関節にはさまる場合には切除します。

半月板損傷の予防法:膝以外の関節をうまく使う

膝関節の捻挫を予防することが難しいため、半月板を損傷の予防も難しいと考えられます。ただし、フットワークの練習、股関節を使う練習など、膝関節以外の関節をうまく使うことが、膝の負担を減らし損傷を予防するのに役立ちます。



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