子供や大人のスポーツ障害の治療の基礎知識

タナ障害の症状と治療および予防法

タナ障害の症状と治療および予防法

膝関節の内部には、関節内の空間である関節腔を仕切る膜状の壁がいくつかあります。この壁を滑膜ヒダといいます。膝関節の内側から下方にかけての部分で、大腿骨と膝蓋骨の間に見られる滑脱ヒダは、全人口の3~5割に存在します。この滑膜ヒダは、関節鏡で観察すると物を乗せる棚のように見えるため、タナと呼ぱれています。タナの幅は個人差が大きく、痕跡程度のわずかなものから、閔節腔を仕切ってしまうものまでさまざまです。

膝関節を屈伸する際、特に浅く曲げた状態から伸ばすときに、タナは大腿骨の下端の膨らみ(内顆)を乗り越えます。

タナ障害の原因:ランニング動作でタナがすれる

膝の屈伸を繰り返す動作が原因となります。特にランニング動作では、タナが大腿骨下端の内穎とぶつかってすれ、その結果、炎症を起こして腫れます。ランニングの着地の瞬間、衝撃吸収のために膝関節がわずかに曲がり、その後、地面を蹴って進みながら膝関節は伸びてきます、この動作の繰り返しでタナがすれます さらに大腿四頭筋の緊張が加わると、膝蓋骨が大腿骨に押しつけられるため、ますますタナと内穎との摩擦は大きくなります。

このような状態が慢性的に続くと、タナがすれる痛みによって走ることが難しくなります、この状態をタナ障害と呼んでいます。大腿四頭筋が疲労しているときには、筋の緊張が高まっているため、タナの摩擦が強くなり障害が起きやすくなります。

タナ障害の症状:膝蓋骨の内側下方が痛む

膝関節前方の膝蓋骨の内側下方に痛みがあり、特に運動時こ痛みます。長時間座っているときに違和感を覚えることもあります。ランニング中や膝を伸ばそうとするときに、タナがすれる感触を自党する人もいます。

タナ障害の痛みの診断:部位や痛みの誘発で診断

痛みを感じる部位、軽く膝を曲げた状態からの伸展で痛みが誘発されること、さらに圧痛部位を圧迫しながら膝を伸
展していくと、タナのすれが感じ取れる場合があります、これらの診察所見によって、ほば診断することができます。

確定診断のためにはMRI検査が行われます。これはタナ障害以外に、症状を引き起こしている異常がないことを確
認するための検査です。

タナ障害の治療法:症状が強ければブロック注射

軽症の場合には、大腿四頭筋のストレッチング、ランニング量の制限、ランニング後のアイシングで対応します。

テーピングによって、膝蓋骨を内側下方に寄せることも行われます。こうすることで、タナに加わる摩擦を軽くする
ことができます。

症状が強く、痛みのために十分に走ることか’できない場合には、タナの部分に炎症止めの薬を注射するブロック注射が試みられます。数回のブロック注射で効果がなけれはく関節鏡で見なか”らタナを切り離す手術が行われます。

タナ障害の予防法:大腿四頭筋のストレッチング

大腿四頭筋が疲労していると、タナ障害の症状が出やすくなります、そこで、大腿四頭筋のストレッチングを励行し、タナの摩擦を軽減します。



Return Top