子供や大人のスポーツ障害の治療の基礎知識

バーナー症候群の症状と治療および予防法

バーナー症候群の症状と治療および予防法

頭部から衝突して首が後方や後側方に反らされたとき、肩や腕に、灼熱感あるいは鋭いしびれが走ることがあります。これを、アメリカンフットボールの世界ではバーナー症候群と呼んでいます。バーナーで焼かれるような症状があるところから、こう呼ばれているのです。相撲の世界では「電気が走る」と表現しています。

バーナー症候群自体は、特に心配すべき障害ではありません。

【発生機転】神経根の一時的な損傷

頭部から衝突したときに、首が後方や後側方に反らされるために起こります。それによって、頚部から肩や腕に伸びている神経の根元である神経根が損傷を受け、症状が現れるのです。

首が反らされたとき、反らされた側の神経に症状が出る場合と、その反対側に症状が出る場合とがあります。

たとえば、首が右後側方に反らされ、右側の肩や腕に症状が現れることがあります。この場合には、右側の神経根が、周囲の骨と衝突して起こると考えられます。また、首が同じように右後側方に反らされているのに、左側に症状が神経根が引っ張られることで症状が現れていると考えられます。

バーナー症候君羊は神経根が刺激されて起こりますが、神経根に明らかな傷はできていません。そのため、一時的な症状しか現れないのです。肘の内側を机の角などにぶつけると、前腕から手の内側がしびれることがあります。これと同じようなものなのです。

【症状】一時的なしびれと脱力

しびれ、感覚の異常、筋力の低下(脱力)などの症状が現れます。ただし、これらは一時的なもので、数分から1時間以内で回復します。

損傷を受けた神経の支配領域に、マヒが起こり、感覚や運動の異常が生じます。どこに異常が生じているかによって、何番目の頚部神経根が損傷を受けたのかを推測することができます。

【診断】一時的であることがポイント

一時的な症状に終わり、そのまま回復するようであれば、バーナー症候群と判断します。この場合、診断のために特に検査を追加する必要はありません。発生機転と症状の現れている発生部位を把握することで、十分に診断できます。

翌日以降も、痛み、脱力、感覚の低下、しびれなどの症状が残る場合、あるいは、首を後側方に反らせると肩や腕にしびれやひびく痛みがある場合には、バーナー症候群ではない可能性が考えられます。このような場合、頚部の椎間板ヘルニアなどの診断のために神経の症状や画イ象をきちんと検査する必要があります。

【治療】特別な治療は不要

症状は一過性で、自然に回復するので、特別な治療は必要ありません。スポーツ現場では、頚部のアイシングを行います。また、同時に発生した頚部周囲筋の損れば、カラーなどで頚部を支えて保護するようにします。

【予防】頚部の筋力を強化する

タックルで発生することが多いので、基本動作をきちんと習得することで、首が強く反らされないようにします。また、頚部の筋力を強化しておくことも、予防に役立つと推奨されています。

また、バーナー症候群がよく起こるアメリカンフットボール、ラグビー、相撲などの競技を行う選手は、定期的に頚部のレントゲン撮影を受けておくようにするといいでしょう。

それによって、神経の通路である頚椎部に骨の先天性の問題や、スポーツを行うことで起きた変化を把握することができるからです。



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