
手首にある舟状骨の骨折です、転倒して手のひらを着いたとき、子どもではコレス骨折が起きやすいのですが、高校生や大学生など年長の選手では、舟状骨骨折が発生します。この骨折は診断がつきにくく、骨が癒合しにくいことが知られています。
舟状骨骨折の原因:転倒時に手のひらを着くこと
最も多いのは、転倒して地面に手のひらを着いたときに起こるケースです また、ほかの選手の突進を、手のひらで受け止めたときに発生することもあります。
舟状骨骨折の症状:痛みも腫れも軽く見落とされがち
主な症状は手首の痛みと腫れですが、ほとんどの場合、腫れは目立ちません。痛みも軽いことが多く、手首の捻挫か打撲だと思われていることがあります。
しかし、数週間経っでも、鈍い痛みや手首の動き制限が消えず、手首を着いて行う動作(腕立て伏せなど)ができません。
舟状骨骨折の診断:骨折線が写らないこともある
骨折が発生してすぐは、レントゲン撮影で骨折線がはっきり写らないことがしばしばあります。そのため、「異常なし」と診断され、放置することになってしまいます。1~2週間後には骨折線が明らかになるので、舟状骨骨折の疑いがある場合には、必要な固定を行ったうえで、再度レントゲン撮影を行います。
痛みは軽いことが多いのですが、指で押すなどして、慎重に痛む部位を調べます。舟状骨の位置を把握していれば、この骨折の可能性に気づくことができます。
早期に診断するためには、MRIやCTによる検査が行われます。
舟状骨骨折の治療:通常はギプス固定で癒合
骨折部のずれが少なく、骨折から日数が経っていなければ、ギブス固定で骨は癒合します、骨がずれて日数が経っでいると、骨折部から中枢側の骨が壊死することがあります。その場合には、骨を移植し、専用のネジで固定する手術が必要になります。
舟状骨骨折の予防方法:受け身を身につける
予防は困難ですが、受け身を身につけることが役立つと考えられます、