子供や大人のスポーツ障害の治療の基礎知識

腰痛症の症状と治療および予防法

腰痛症の症状と治療および予防法

腰痛の中には、腰椎分離症や椎間板ヘルニアのように、明確な診断名をつけられないものが少なくありません。そうした原因を特定できない腰痛に対して、腰痛症というあいまいな病名が使われます。

腰の痛みは、腹部臓器や骨盤内臓器の病気でも起こります。女性では生理痛の症状として腰が重だるくなることがありますし、子宮や卵巣の病気で腰痛が出ることもあります。ここでは、整形外科的な原因による腰痛について解説します。整形外科的な腰痛は、スポーツ選手では経験しない人のほうが少ないほど一般的です。

腰痛症の原因:筋肉、椎間板、椎問関節に負荷

腰痛症は、その原因によっで「筋性の腰痛」「椎間板性の腰痛」「椎間関節性の腰痛」などに分けられます。筋性の腰痛は、いわゆる背筋群の疲労によって発生します。長期間痛みが続き、筋肉に締めつけられるような重苦しさを感じます。背筋の表面を覆う筋膜は非常に強靭なため、疲労した筋肉が膨らもうにも膨らめず、筋肉内の毛細血管が圧力によってつぶれ、血流不足に陥るのです。このようなメカニズムで症状が現れるものを総称し、コンパートメント症候群といいます。

椎間板性の腰痛は、椎間板が傷ついている場合に起こる痛みで、ヘルニアが神経を押すほどの大きさでない場合でも、ヘルニアがない場合でも起こります。椎間板に圧力やねじれのような負荷が加わることが原因になります。

椎間関節性の腰痛は、上体を反らせる姿勢で痛みが起こります。上体を反らせると、椎骨と椎骨をつないでいる椎間関節に大きな圧力がかかるためです。

その他、仙腸関節の痛みも腰痛と認識されます。仙腸関節とは、仙骨と腸骨(骨盤を形成する骨)をつなぐ関節です。

腰痛症の症状:原因により痛みの出方が異なる

腰部に痛みがあることが前提ですが、原因によっで、どのような動作で痛みが出るか、それ以外の症状があるかどうか、などが異なります。

腰痛症の診断:誘発動作なども重視する

自覚症状と、痛む部位、痛みを出す動作などの他覚所見を重視し、通常の腰部のレントゲン撮影の他、MRIの画象も検討します。

腰痛症の治療:原因に応じて治療する

原因や発生メカニズムに応じた治療方法を取ります。

筋性の腰痛

背筋の疲労を取り除き、柔軟性を向上させます。そのための方法として、温熱療法(ホットパック、超音波、鍼などで背筋を温めて緊張を取り除く)とストレッチングを組み合わせるのが効果的です。大きなボ一ルの上で腹ばいや佃]向けになり、背筋だけでなく、脊柱全体や骨盤までストレッチングすることもすすめられます。

椎間板性の腰痛

症状の強い時期は、椎間板ヘルニアの場合と同様、椎間板に強い負荷がかかる姿勢は避け、必要に応じてコルセットで支えるようにします。症状が軽減すれば、無理のない姿勢で腹筋群を強化します。

椎間関節性の腰痛

腰の反りを弱めることが有効です。そのため、背筋の柔軟性を高め、腹筋を支えるカを強化するトレーニングを行います。

腰痛症の選手には、大腿部や警部の筋肉の柔軟性低下がしばしば見られ、これが腰痛を悪化させる原因になります。これらの筋群の柔軟性を向上させることも治療には必要です。

腰痛症の予防:腹筋強化とストレッチング

治療に有効な腹筋強化などの運動や、背筋、大腿部、腎部の筋群のストレッチングが、再発予防に有効です。



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