子供や大人のスポーツ障害の治療の基礎知識

関節の障害~脱臼、亜脱臼、捻挫

関節の障害~脱臼、亜脱臼、捻挫

スポーツでは、関節部分に大きなカが加わることがしばしばあります。その結果、関節が壊れる障害が発生します。

脱臼と亜脱臼

固定を行うことが大切です。それには、サポーター、ブレース、テーピングなどによる圧迫と固定が効果的です。

靭帯が骨から剥がれるように損傷を受けた場合、もし元の付着部に癒合しないと、靭帯にゆるみが残り、不安定な関節になってしまいます。このような後遺症を残さないためには、治療の初期に適切な圧迫を加え、癒合を助けることが大切です。損傷を受けてから数週間以上が経
過し、その時点で圧迫し直しても、不安定性を改善することはできません。

捻挫、靭帯損傷

捻挫という病名は、関節をひねったということを表わしているだけです。ただ、関節をひねったときには、多くの場合、骨の位置関係を制動している靭帯が損イ易を受けています。したがって、「捻挫=靭帯損傷」と考えても大きな間違いはありません。

靭帯は腱と同じように、コラーゲン線維の束から成る組織です。靭帯と骨との接合部は、靭帯の線維が骨に突き刺さるようになっていて、固くくっついています。腱と骨の接合部と同じ構造です。

靭帯損傷は、このような骨との付着部で起こるものと、靭帯の実質部(線維の部分)で起こるものとがあります。

靭帯損傷の治療は、脱臼と亜脱臼の項で述べたように、圧迫して固定することが1つの方法です。その他、靭帯を骨に縫いつける方法もあります。

靭帯損傷を繰り返して靭帯組織が減ってしまい、縫い合わせたり、縫いつけたりすることができない場合には、靭帯の再建という方法をとります。人工の靭帯を用いたり、本人の腱を用いたりして、これらを本来の靭帯の位置に縫いつけます。

再建に用いる人工靭帯は、メッシュ状になった人工の線維で、本人の靭帯組織が再生するのを誘導する形状になっています。また、靭帯の代わりにする腱は、採取してもあまり問題が生じない腱が使われます。手首の手のひら側にある長掌筋の腱、下肢の半腱様筋の腱などが使われます。

膝の前十字靭帯損傷の再建手術では、半腱様筋の腱や膝蓋腱が用いられますが、最近では、膝蓋腱を用いることが多くなっています。足関節の靭帯の再建手術には、足底筋やひ骨筋の腱が使われています。



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